第4章 Middle Of Nowhereー何も無い場所ー
「あ、そういえば五条。さっき夜蛾センセーが探してたよ?」
「…また何かやったのかい?」
「傑…俺が呼ばれると何かやらかした感を出すの止めてくれる?」
入学して早々に色々とやらかしてはいるから心当たりがなくは…ない。
でも昨日とか何もした覚えないけどなー…。
そんなことを思ってたら当の本人が教室に入ってきた。
「何だ悟いたんじゃないか。硝子…伝えたはずだが」
「センセーちゃんと伝えたよー?五条がスルーしてただけー」
「そうか…悪かったな。それはそうと悟、お前の家の付近に変わった呪術師は居ないか?」
「変わった呪術師ぃ?呪術師なんて俺以外みんな変わってるじゃん」
「君も随分と変わった呪術師だけどな…」
夏油のため息に夜蛾も苦笑した。
「呪霊を祓うというか浄化しているような呪術をつかうそうだ。たまたま窓が発見したそうだが蝶が無数に羽ばたく様な美しい光景だったそうだ。お前の家の辺りばかりだから心当たりないかと思ったんだが」
「へぇー、何それ。蝶とか面白そう」
珍しく硝子が興味を示す。
「浄化というのが気になりますね。蝶は呪霊操術の何かなのか…」
真面目な夏油も興味津々だ。
俺は別に興味ないんだけどなー…って思ってたらふと頭に浮かんだ。
蝶をつかう呪術なんて俺はアイツしか知らない。
「センセー…俺その呪術師知ってるかも」