第4章 Middle Of Nowhereー何も無い場所ー
「…ぷふっ…くくっ…あー…ダメだ笑い止まんねぇ…」
「…あたしあんまり人に暴言とか吐いたことないけどこれは言えるわ。…クズだな」
「… 硝子に同感だな。悟、妹さんが可哀想すぎないか?」
俺が盛大に笑えば二人の呆れたようなジト目と文句が降ってきた。
この二人が俺の同級生。
一年が三人っていうのがウケるけど呪いとかそんなバンバン見える奴がいるわけないし。
出会って数日だけど人数も人数だからか言いたい事を容赦なく言える仲になっていた。
「は…?兄として妹守るのは当然だろ?唯に悪い虫がついたらどーすんだよ」
「だからって校内中の机に“色目使ったら殺すぞ♡”とか色々書かれてたら引くわー…あたしは無理だな」
「シスコンの域を超えている気がするな…。激しく同情するよ」
「傑も硝子も妹いねーから分かんねぇんだって!大体みんなこんなんだよ」
「「居ないけど絶対違うって断言出来る」」
…そこハモって言う事か?
唯から電話でめちゃくちゃ文句を言われたけど当たり前の事をしただけだから俺は悪くないしー。
コイツらは妹居ないからそういう気持ち分かんなくて可哀想だしー。
とりあえず唯は元気そうだから良かった。
俺は一人で満足していた。