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雷の竜と鬼

第10章 S級魔導士昇格試験 


……………

ナツ「う、うぉぉぉ……!!……ま、参りました」

ハッピ「ナツ…」

ギル「フッ見事。勇気をもって立ち向かうことを俺は咎めたりしない…しかし抜いた剣を鞘に納める勇気をもつ者はことのほか少ない。恐怖は悪ではない…それは己の弱さを知るという事だ。弱さを知れば人は強くも優しくもなれる…S級になるには必要なことだ……お前はそれを知った。」
 「合格だ」

ナツ「!!」
 「……だ、だけど」

ギル「いけよ…試験官が合格だって言ってんだ。だが試験はここで終わりじゃねぇぞ…マスターのことだこの先もっと厳しい試験が待ってる。自信を持てお前ならやれる」
 「ここからは試験官じゃなく友人としての話だ。強大な魔力がそいつの全てじゃねぇ…だが勝ちたいという気持ちは俺にもわかる。歳もキャリアも関係ねぇ俺も同じだからさ…お前には負けたくねぇ。またいつでも勝負してやる」
 「S級になってこい。ナツ」
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