第17章 大魔闘演武
スティ「壮観だね…皆んな俺が7年前に憧れた魔導士ばかりだ」
ガジ「御託はいい…これが最後の戦いだ」
グレ「サシでやってやる…誰がいい」
スティ「まとめてでいいさ。その怪我じゃサシはつまらねぇ」
ジュ「あまり妖精の尻尾をなめないことです」
スティ「とんでもないあんたらには敬意を払ってるよ…だからこそまとめて潰す!この時を待っていた…レクターに見せてやるんだ俺の強さを」
グレ「レクター?」
ラク「何のことだか知らねぇが…本気か?」
スティ「本気だ!俺は強くなった。レクターを失うことで新しい強さに覚醒したんだ…レクターのために親友のために……俺はあんたらに勝つ!」
エル「よかろう。そこまでの覚悟があるのならば相手になるぞスティング」
スティ「そうこなくっちゃ……見せてやるぜ覚醒した俺の力!」
月明かりを背に佇む妖精の尻尾の面々。
スティ(!!全員もうボロボロじゃねぇか…押せば倒れるくらいにボロボロで……ここまで来たんだ何怯んでんだ。こいつらをまとめて倒せばお嬢との約束をはたしたことになる…レクターに会えるんだ。進め俺は強くなったレクターへの想いが俺を強く……勝てる…勝て…ない……?)
突如として膝をつくスティング
スティ「降参だ」
……………
スティングが降参したことで決着が着き…
大魔闘演武優勝は妖精の尻尾となった。
……………
エル「…スティングなぜ向かってこなかった」
スティ「会えない気がした。勝てば会えると思ってたのに…なぜか会えない気がしたんだ。自分でもわからない…あんた達が眩しすぎて今の俺じゃ会えないって」
エル「会えるさ…」
ミリア「エルちゃーん!」
エルザの元へ駆けつけたミリアーナの腕の中には眠っているレクターが…
スティ「レクター!」
レク「スティングくん!スティングくん!」
泣きながら抱き締め合い再開を喜ぶ二人。
その様子を月明かりが優しく照らしていた。
この後に待ち受ける悲劇も知らずに…