【鬼滅の刃】after story【闇を照らして】
第2章 闇を照らして 初夜*
優しくついばむ様ないつもの口付けとは違う、まるで食らいつくそうとせんばかりに余裕のない口付け。呼吸を整える間もないほどに角度を変え杏寿郎の唇が舌が月奈の唇をなぞっては塞ぐ。
「っ...ふぁ、ん」
「月奈」
唇を離した杏寿郎は月奈は布団に横たえ抱き締める。足りなくなった酸素を吸おうと口を開いた瞬間、熱を帯びた声で耳元で囁かれ月奈は思わず息を呑む。悩ましげに漏れる杏寿郎の息は首筋に当たり、月奈の肌が赤く染まっていく。はだけた衿元から現れた肩には肉が盛り上がった歪な傷。視線を感じたのか月奈の手が傷を覆い隠す。
「あ、あの...」
「隠さなくても良いだろう」
抑えている手を優しく布団に下ろしてゆっくりと指を絡ませると、肩の傷に唇を寄せた。感じるのは少し冷たい傷口の温度。唇の温度を移すように、ちゅっちゅっと軽く吸うように唇を這わせると月奈の口から漏れ出した吐息に艶が増していく。
「っ...そ、そんな醜い所...触れないで...」
「醜い所?どこだろうな」
「どこって...ひっ!?」
ビクリと身体を震わせる月奈。
衿元から差し込まれていた杏寿郎の手が下りていった先、小振りだが柔らかな胸に触れる。やわりと包み込むように手を添えるとその奥で脈打つ鼓動が感じ取れた、緊張からか随分と早い鼓動だ。
添えていた手で柔らかさを楽しむように揉み始めた杏寿郎は、頬を紅潮させ浅い呼吸を繰返す月奈の首筋、耳、頬と唇を落としていく。軽く触れられる感覚に、閉じていた目を開いた月奈は杏寿郎の指が絡まる手に少し力を込める。
「杏...寿郎、さま」
「...すまん、歯止めが利かないかもしれん」
頬は上気し少し困ったような表情の月奈、触れられた余韻だろうかまだ少し荒い息を吐く唇を指でなぞる。
自身が触れることで拙い反応を返す月奈に、杏寿郎は愛しいという気持ちともっと乱してやりたいという気持ちが底から湧き出す。