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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第7章 冷たい宅配便/小さな科学者と


***side降谷



今日のポアロは昼を過ぎても客足が途切れず、高校生はテスト期間の様でいつもより早い時間から来店し、待ち時間に参考書を読む姿もあった
夕方前になってようやく落ち着き始め、また忙しくなる前に夜の分の仕込みをと思っていたところでマスターに梓さんを呼んで欲しいと頼まれた

梓さんはいつも同じ時間に来るはずの猫の大尉がなかなか来ないと中と外を何度も行き来していたが、最後に出て行ったきり戻って来ないということは、ようやく訪れたのだろう…

「梓さん、マスターが呼んでますよ」

店のドアを開けると梓さんは目の前にしゃがんでいて、大尉も餌をもらって嬉しそうにしている

「安室さんって探偵でしたよね…?」
「えぇ…まぁ…」

突然どうしたのかと思ったが、何かの紙を持っていて、これが何だかわかるかと尋ねてきた
見せてもらおうと手を伸ばすと、突然強い風が吹いてきて、受け取る前に紙は遠くへ飛んでいってしまう

「何だったんですか?」
「いえ、何でもないです…」

店の中に入りながら何でもないと言う梓さん
そう重要なことではないのだろうけど、わざわざ探偵かを聞いてから見せようとしたあの紙がなんとなく気になった
マスターの所から戻ったらもう一度聞いてみよう…

叶音は今頃阿笠博士の所か…
帰りはコナン君と一緒にポアロまで来ることになっていて、ここで合流ができる
最近は組織の動きも落ち着いていて、叶音が外に出ていても接触することはないだろうと少し自由にさせている
元は自分と同じ29歳のいい歳した男だ
幼児化して姿や力は子どもに戻ってしまっても、頭脳や性格はそのまま
きちんと自分で考えて行動ができる奴だということを忘れてはいけない
………たまに抜けててヒヤッとすることはあるがな


なんて叶音の事こと考えていると梓さんが戻って来た

「大尉、食事終わったかしら?」
「あ、梓さん、さっきの紙、何だったんです?」

気になってしまって…と大尉の所へ向かう梓さんについて行きながら尋ねた

「あれはタクシーのレシートだったんですけど…大尉の首輪に挟まっていたっていうのと、所々文字が消されていたので気になって。探偵の安室さんなら何かわかるかなって思って聞いたんですよ」


「タクシーのレシートの文字が消されていた…?」

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