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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第9章 純黒の悪夢


やはり確実に動くにはNOCリストの動向をはっきりさせないとダメなようだ

「首都高の事故現場から落ちて助かったとして、逃げ込む先はどこだと予想する?」

この辺の地理はオレの方が詳しいだろうと言われ、急いでタブレットを取り出す
電源を入れると赤井は横から「ほぉ…」と興味津々な様子で覗き込んでくる
地図を出し、キュラソーが落ちた場所を教えてもらいポイントを置く

「着地は海、泳ぎきれたとして…範囲はこのくらいかな…」

独自のシステムに移動手段等の細かい情報を入力すると、ポイントを中心に泳ぎきれるであろう範囲が円で網掛けされる
キュラソーの身体能力がどの程度のものかわからないから細かく割り出すことは出来ないけど、可能性のある範囲は絞りきれた
爆破での海の状況を踏まえるとそう遠くへは行けないと思うし、だとしたら対岸に向かうのも難しいだろう
そうなると更に範囲は絞られてくる…

「陸に上がった後の範囲も割り出せるのか?」
「うん…情報が少ないからおおよそになっちゃうけど…」

網掛けされた範囲から徒歩で、そして事故の時間から経過している時間を入力すれば、もう一回り大きな網掛けの円が出てくる
やはり情報の少なさに可能性のある範囲は広くなってしまうな…

「この範囲をくまなく捜すには時間的にキツいかも…車に乗られてたら更に遠くへ逃げてるはずだし…」
「いや、ここまで絞れれば助かる」

そう言って赤井はタブレットの画面を見ながら誰かと連絡を取り始める
ジェイムズさんかな?と思った矢先に赤井からこの割り出した捜索範囲の画像をジェイムズさんに送りたいと言わる
すぐに画面をスクショして自分のスマホに転送し、そこから赤井のスマホに画像を送る
そしてジェイムズさんから何か命令があったのか、赤井は「了解」と言って電話を切ると、送った画像を確認してジェイムズさんに転送をしていた

「FBIはこれからどうするって?」
「こっちは君達の様に捜査ができないからな、今は一先ず待機だ。何かあればすぐに連絡が入る。その時にすぐ動ける様身体を休めておくんだ」
「待機…」

ボソッと呟いてしまうと大きな赤井の手が頭に置かれ、ズンと頭に重みを感じる

「焦っても良いことはない…降谷君なら上手くやるさ」

何もできないもどかしさに気付いて気遣ってくれる赤井に、今は「うん」と頷くことしかできなかった

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