第8章 嘘の裏側/緋色シリーズ
赤井に変装してFBIの様子を探ったり、楠田のことを病院に聞き込みしたり、ベルモットまで一緒になって探ってきて、それはそれは気が気じゃなかったとコナンは言う
「リュウも赤井さんも何も教えてくれねーし」
「透兄ちゃんの動きを全て把握してるわけじゃないし、なんなら知らないことの方が多いからさ…」
「君がFBIであれば話したがな。それに、推理した方が君は楽しいんじゃないか?」
赤井は零のことも前から知ってるはずなのに、何も言わなかったのか
やっぱりそこは大人だな…
「あ、でも沖矢さんのことはハズレちゃったな…赤井が沖矢さんに変装してると思ってたんだけど」
「そのことだが、今彼を呼んでくるから直接確かめてみるといい」
「赤井さんっ!」
「リュウには知っておいてもらった方が良い。それに彼もリュウに謝りたいことがあるらしい」
ん?
赤井は沖矢さんを会わせたくて、コナンは沖矢さんをオレに会わせたくないらしい
これは一体どういうことだ?
それと沖矢さんがオレに謝りたいことってこの間のことかな…
「呼んでくる間に君と俺の関係をボウヤに教えてやってくれ」
どこまで?と聞くと、任せると返ってきて別の部屋に消えていってしまった
「…どこまで知りたい?」
「全部!」
好奇心の塊の様にキラキラとした視線を送られる
「うーん…掻い摘んで話すけど、オレと赤井はね…」
組織に潜入していた頃、オレがバーボンに雇われる形で潜入することになり、その時にライとして潜入していた赤井と出会ったんだ
その頃はバーボン・ライ、そしてもう1人の組織の仲間の3人で動くことが多くて、そこにオレが情報屋としてたまに入ってた感じかな
「赤井は面倒見の良いお兄ちゃんって感じでさ、良くしてくれたんだ…」
「リュウのコードネームは?」
「オレはそこまでいかない末端の一員だから、コードネームはないよ」
もう少しでもらえたみたいだけどねと付け足すと、察したコナンはAPTX4869を飲んだ時のことを聞いてくる
「前にヘマしてって言っただろ?それは本当で、組織の情報を探ってたらバレて、ジンに拘束されちゃってさ」
「え、じゃあその時に潜入捜査官だってことも!?」