第8章 嘘の裏側/緋色シリーズ
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工藤邸の門でオレと赤井は車を降りた
ジョディさんとキャメルさんは2人でまた明日ここに来るよう言われ、この場を去って行く
「ねぇ、何で工藤邸なの?」
「君に会いたがってる奴と会わせたい奴がここにいるんだよ」
工藤邸にいる、会いたがってる人と、会わせたい人…?
「沖矢さんのこと?」
「中に入ればわかるさ」
そりゃそうだけど…入る前に言ってくれないと心の準備というものがあるじゃないか
ましてや沖矢さんとなんかどの顔で会えばいいのか本当にわからないし、できれば会いたくないと思ってるのに…
ちょっぴりドキドキしながら赤井の後に続く
そして赤井が工藤邸の玄関を開けると、そこにはいると思っていた沖矢さんではなく、別の人物が立っていた
「リュウのウソつき」
「なっ…!!」
見破ってやったぜと言わんばかりの笑みを浮かべながらこちらを見ている、江戸川コナン
「う、ウソつきって!コナンに言われたくないし!」
っていうか何でコナンが!
いや、元は工藤新一なんだからコナンがこの家にいるのは当たり前か…
「オレに会いたがってる人ってコナンのこと?」
「あぁ、君がジョディとコーヒーを買っている間に連絡が来てね」
「一緒にいるのはわかってたから、話をするならウチですればって……新一兄ちゃんのお父さんが言ってたからさ!」
新一兄ちゃんのお父さん?
もしかして、コナンは赤井に正体を隠してる?
「優作さんは?」
「飛行機の時間があるからって帰ったよ」
そうか残念と言う赤井だが、ここの家主と面識があるのだろうか
え、っていうか沖矢さんは?
「沖矢さんはいるの…?」
「す、昴さんは「部屋で休んでいるんだろう、頃合を見て呼んでくるさ」…ちょっと赤井さん!」
コナンの話を遮って赤井が言う
赤井は沖矢さんではなく、でも赤井と沖矢さんは面識があって…コナンは赤井に正体を言ってないけど、でも赤井とは面識があって…っていうかウソつきって何?今回のこの状況、やっぱりコナンに読まれてたってこと?
じゃあ零とオレが公安だって知られたってことだよね?
………。
どこから聞いていけばいいのっ!?
「ちょっと待って!オレ全然状況がまとまらないんだけど!」
「まぁ落ち着いて座って話そうじゃないか」
お茶を入れてくると言う赤井に疑問を持ちながらコナンと客間に向かった
