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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第8章 嘘の裏側/緋色シリーズ


***


そして次の日
午前中から作戦会議や準備に取り掛かり、暗くなった今、いよいよ赤井を誘き出す作戦を決行する
今回オレと零は二手に分かれ各チームの指揮を取る
零は沖矢昴に直接会うために部下を数人連れて工藤邸へ、オレは部下達と5台の車に分かれて来葉峠に来ている
何故来葉峠かっていうと、赤井の身柄を抵抗なしで確保する為に繋がりの深そうなジョディさんかキャメルさんを拘束する為だ
FBIが仲間から離れて車で出掛けるこの時間を見計らって、赤井の死に不審感を持ち始めたジョディさんなら、この来葉峠に来るはず…
そう読んで機会を待っている

5台の内2台は先回りをしていて峠の途中でバリケードを張っている
1台は夕方からジョディさんを張り込んでいて、峠の入口では残りの1台とオレの乗った1台が待機中だ

もちろんオレの車の運転手は風見
運転はあんまり…と言うが、風見だってそれなりの腕前なのは知っている
零が凄すぎるから周りの部下が自信をなくすだけで、みんな技術はたくさん持っているんだから
それにオレの乗った車はカーチェイスする必要がない最終手段の車となっている
前方の車が何かあった場合や、緊急時に備えた1台だ
本当は先頭車両で追い込みたかったけど、それはダメだと零に止められてしまったから仕方がない…
オレ自身が運転できれば叶ったのかもしれないけど…本当にこの姿なのが悔しい

『ターゲット、来葉峠に入ります』

「風見、頼んだよ」
「了解です」

張り込んでいた車がFBIの車を追って来葉峠へ入ったのを確認し、待機していたもう1台がそれを追う
風見の左手がギアを掴み、少し距離を取ってオレ達も出発をした

『"ピンポーン"…宅配便です!』

来葉峠に入った合図を聞いて零の方も動き出したようだ
オレと零専用のお馴染みの通信機を使って零周辺の音はこちらに聞こえている状態になっている
それにしても、宅配便と言って開けてもらうとは…
きちんと名乗って中に入れてもらう宅配業者がどこにいるんだと思ったけど、まぁ相手も相手だからそれでいいんだろうな

『ミステリーはお好きですか?』

そう始まった冒頭に沖矢昴は興味を持って聞き始めている
イヤホンから沖矢さんの声が聞こえてくると耳元ということもあってなんとも不愉快だが、ここは気持ちを切り替え、聞こえてくる声で様子を伺った

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