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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第8章 嘘の裏側/緋色シリーズ


張り込みでもないのに徹夜をしなければいけない程何があるって、赤井の件を進めながらも通常の案件、そして例のサイバー攻撃の件が重なってしまったからこんな事になっている
日付を過ぎた頃に帰宅した零はオレがいないのにビックリしたらしく、めちゃめちゃ電話で怒られた
連絡を忘れたオレが悪かったんだけど……

そして風見も仕事が溜まっていて帰れないと言いながら、同じく徹夜を共にしている
でも風見の徹夜はオレに付き合ってくれてるところもあると思うから、少し寝かせないと…

「風見、仮眠取って来ていいよ」
「いえ、今寝たらもう二度と起きれなそうなのでこのまま行きます」

その気持ちわかるよ、寝るなら仕事に一通り決着を付けてから寝たいよね

「リュウさんこそ少し寝てください」
「いや、もう少しでひと区切りつきそうだからそのまま進めるよ」

なんとか二徹目に突入する前に帰れそうだなと時計を見る
今日の夕飯は家で食べられそうだ…





***





そして16:00を過ぎた頃、なんとか一区切りついて風見と一緒に退勤し、家の近くのスーパーまで送ってもらった

「買い物終わるまで待ちますよ?」
「ううん、大丈夫!」

家から歩いてすぐの場所だし、何より風見を早く家に帰してやらないとと思ってここで別れることにした
本当は買い物をしている場合でもなく早く家に帰って寝たいんだけど、今寝ては夜中にふと目が覚めそうで、その時きっと何か食べたくなるなぁと思ったらこの前の零お手製の湯豆腐が頭に浮かんだから仕方がない
ちょうど今日は豆腐が特売と折り込みチラシに書いてあったのを見てしまったのもあって、タイミング的に買いに行くしかないと思った

買い物カゴを持って、葉物も安いなぁと手に取りながら目的の豆腐コーナーまで向かった
特売とだけあって人が数人集まっていて、みんな豆腐をカゴに入れてはその場を去って行く
横から上手い具合その流れに乗り、1つ目、2つ目と豆腐をカゴに入れ、3つ目を手にしようとした時、隣に入ってきたお客さんと手が重なってしまった

「「すいませんっ…」」


「げっ」
「おや…」


なんというタイミングだろうか
できれば今は会いたくなかった細い目の疑惑の人物

「こんな所で会うなんて奇遇ですね」
「沖矢さんも、こっちの方まで買い物に来るんですね…」

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