第8章 嘘の裏側/緋色シリーズ
「FBIの連中に近付くと、よくコナンくんも一緒にいるんだよ」
「え!?」
FBIとも関わりがあるコナン…事件に遭遇するうちに知り合う様になったのか、それとも組織絡みで知り合ったのか…
どちらにしても凄い奴だ
そのうち世界中の警察や捜査官と関わりを持ち始めてしまうのではないだろうか…
「ますます探ってみたくなるだろ?」
ニヤリと笑う零にオレも口角を上げて頷く
風見は零の好奇心剥き出しなオーラに若干引いていて、ハロは飽きたのか欠伸をして風見の膝で居眠りを始めた
「オレはまずコナンと接触して、周りの人達を探ってみるよ」
沖矢さんと博士…この辺はなんとか接触できるはず
「いや、まず叶音がすることは体調を良くすることだな」
「そうですよ…顔色は良さそうですが、きちんと熱が下がってからでないと…」
あ、そうでした
自分の体調よりもおもしろい話が舞い込んできたからすっかり忘れていた
「大丈夫だよ!もう一晩寝れば熱も下がると思う!」
本当か?と疑うような目で見る零にニッコリ笑ってみるが、まぁあんまり信じてなさそうだ
「では各々明日から調査を頼む」
「「了解!」」
零は組織側から、風見は公安側から、そしてオレは子ども側からの動きが始まることとなった
「さぁ、それじゃあ夕飯にしよう。風見も食べて行くだろ?」
「あ、いや、ご迷惑になってしまうので…」
「せっかくだから食べて行ったら?零のご飯は世界一なんだから、断るなんてもったいないよ!」
大袈裟だと零は言っているが、風見は食べて行く気になったようだ
でもまさかこの後零によって風見の前で羞恥プレイをされるとは思わず、この時は3人での食事を喜んだ
何があったかって、
「ふぅーふぅー…ほら叶音こっちを向くんだ」
「いいよぉ、自分で食べるから…」
「風見は良くて僕はダメなのか?ほら、あ~ん?」
あのお粥事件に嫉妬していた零
風見の前では…と言いたいが、拒否したら後が大変と思い照れながらも食べさせてもらう
恥ずかしいけど、やっぱりおいしい…
「口元ついたぞ」
━━ペロッ♪
か、か、風見の前で、唇ペロッてされたっ!?
「れぇぇいぃぃぃー!!」
風見に見せつける様にドヤ顔をする零に、向かい側で箸を片手に固まる風見、そしてオレは顔が熱い
これはまた、熱が上がったかもしれないです…
