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星降る音に祈りを【DC降谷/幼児化男主】

第8章 嘘の裏側/緋色シリーズ


「状況を知らない者が見たら、君が叶音を押し倒した様にしか見えないが?」
「すいません…」
「零、だからこれはハロが風見とじゃれて…」

疚しいことをしている訳ではないが、やはりこうなると零はあからさまに機嫌が悪くなる
風見相手だからまだ良いけど、これが知らない輩だったり下心丸出しの奴だったら容赦ない
オレ女の子じゃないから心配しないでと言ったこともあるが、どうやらそういうことではないらしい…

「状況はわかっている。だから言及はしないが、反省はしろ」

スマホの画面を見せられ風見と2人で覗くと、ハロに遊ばれ華麗なステップを踏み倒れる風見の動画が流れていた
この動画って…

「あ!これ、シドの見守り録画!?」

シドという名の、以前博士の家に持っていったハロの遊び相手ロボット
見守り機能も付いていて、録画もされ、専用アプリで見ることができる……ように、オレが作ったんだけど…

「も、もしかして、もしかしなくても…」
「あぁ。2人で楽しそうにお粥を食べているところもバッチリさ」
「すいません…」
「ごめんなさい…」

2人で頭を下げるのを見て、全く…と溜め息をこぼす零

「まぁ、わざとイチャイチャしていた訳ではないし、僕が風見を寄越してやらなかったら叶音もご飯を食べなかったろうから、もうこの件はこれでおしまいにしよう」

ハハ…本当に、風見が来なかったらそのまま布団でグダグダしてたかもしれない…
おかげで薬も飲めたしもう一眠りもできたし、少し調子が戻った気がする

「それよりも、調べ直さなければならない件が出てきてね…」

今日の杯戸病院で何か収穫があったようだ
仕事モードに切り替わった部屋の空気に、ちゃっかりハロまでキリッとお座りをし始めた

「赤井秀一の消息を掴むピースが揃いそうなんだ」
「本当っ!?」

ミステリートレインで赤井の姿を見たという零は、もう一度赤井の死を調べ直している
オレも何か手伝いたいと言ったが、ベルモットを動かして探りを入れているらしく、今の時点では情報を待つのみだった
そして洗い直した情報で楠田陸道が浮上し、今日、彼が入院していた杯戸病院へ調査に行ったようだ

「丁度良く一課の高木刑事がいてね」
「高木刑事?」
「あぁ。事件に巻き込まれてしまってね…あの子の行く所に事件ありって感じだよ」

え、まさかとは思うけど…

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