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胸の扉

第5章 決意の時


「いっ!!」

初めての痛みは予想以上だった。

「無理しなくてもいい・・・。やめてもいいんだからな。」

「大丈夫です・・。続けて・・・。」

痛み以上にこのつながりを離したくなかった。
彼のものになりたい。
そう思った。
彼は心配そうに顔を覗き込みながら、ゆっくりと動く。

彼は入れながらキスをする。
そうすると意識がそちらに向けられる。
そうしているうちにゆっくりと奥に入って行く。
何か皮を破ったような感覚を感じた。
それが処女膜だとわかった瞬間、熱が集まり一回り大きくなる。

「痛い・・・。」

彼女が小さな声でつぶやく。
もう何もかもが愛おしくて、深く口づけをする。
舌を絡め、吸い取る。
お互いに混じり合う。
一つになって行く感覚。

「よく頑張った。」

最後まで入りきったとき、彼女を優しく撫でる。
彼女はほっとしたように笑顔を浮かべた。

「動くぞ。」

といえばまた体に力が入る。
可愛らしくて、首筋を舐めながら胸に優しく触れる。
彼女の体が弓のようにしなる。

「や、やぁ・・・ダメ・・・。」

その声でイザークは誘惑される。
彼女の瞳は潤んでいて、頰は紅潮している。
彼女の中は暖かくて、狭くてぎゅうぎゅうと締め付けくる。
余裕がなくなり、イザークの口からも息が漏れる。

余裕そうにしていた彼が口で息をするようになる。
時々こちらを熱っぽい視線で見つめる。
その度に体に熱が広がる。
痛いけれど、言葉にできない幸福があった。
初めて外部の人と深くつながることができた。
ひとりだった今までの暮らしからは想像できないことだ。
そして今、物理的にも繋がっている。

「あっ!」

彼が覆いかぶさり抱きしめると、そのまま一緒に状態を起こす。
自然と向き合う形になる。
彼の膝の上だとうのに、目線は同じで彼の大きさを自覚する。
端正な顔立ちに、引き締まった体。
細いと思っていたが、肩幅が広く、手も、何もかも大きい。
私も彼に応えたい。
目を閉じて、彼と唇を重ねてみる。

ピクリとイザークが反応するのがわかった。
必死でキスをする私をからかうような笑みで応じる。
そして、下からゆっくり上に突き上げる。

「んっ、んっ・・・」

口からもれる声を抑えることができない。
イザークは一通り満足すると、くるりと体制を変えた。
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