第16章 ガレオン船
ルフィの一声で仲間になったMs.オールサンデー。しかし、ウソップは彼女の事が信用できないとテーブルを挟んで尋問を始める。
「名前は?」
「ニコ・ロビンよ。」
「おめぇ、何者だ?」
「8歳で考古学者、そして賞金首に。」
「考古学者!?」
「そういう家系なの。その後20年政府からずっと姿を隠して生きてきた。子供が1人で海に出て生きていけるわけもなく…色んな悪党に付き従う事で身を守ったわ。お陰で裏で動くのは得意よ。お役に立てる筈。」
「ほほう〜…自信満々だな。何が得意だ?」
「暗殺。」
にっこり笑うロビンに引っくり返り、こいつは危険だとルフィに訴えるが、当の本人はロビンの能力で出した手で遊ばれていて全く聞いていない。サンジに至っては言うまでもなく、ロビンに首ったけである。
「軽くあしらわれちゃって情けない。ルフィの目は誤魔化せても私は騙されない。妙なマネしたら私が叩き出すからね!」
「ふふ…肝に銘じておくわ。そう言えば、クロコダイルの宝石少し持ってきちゃった。」
「いやん!大好きよ♡お姉さまっ!」
威勢良く言い放ったナミだったがジャラリと宝石の袋を出した瞬間、簡単に丸め込まれてしまった。
「俺等が最後の砦だな。」
「そんなに力まなくてもいいと思うけど。」
簡単に丸め込まれた仲間を前に意気込むゾロとウソップに苦笑いを浮かべ花子が近付く。
「何だよ、花子。お前は平気なのか?」
「ルフィが大丈夫って言ってるんだし。それに…私も彼女は悪い人だとは思わないわ。」
意味深げに微笑む花子に2人はよく分からないと言った様子で顔を顰める。
「おい!花子!ウソップ!」
「おかあさん!見て見て!」
「「ん?」」
楽しそうに声をかけるルフィとユラに名前を呼ばれた2人は首を傾げながら振り返った。
「「チョッパー!!」」
「ぶはぁっ?!」
「きゃあ〜♡ユラ可愛い!そのままね!」
「…。」
頭に2本の手を生やしチョッパーの真似をしている2人の姿を目にし、ウソップは笑い転げ花子はきゃーきゃー騒ぎながら映像電伝虫でユラを撮りまくっている。完全に乗せられている2人にゾロが青筋を立て頭を抱えた。