第13章 ユバ・レインベース
「…巧妙な罠だ。」
「あぁ、しょうが無かった…!」
「避けられた罠よっ!?」
"レインディナーズ"に辿り着いたルフィ達だったがそこで不運にも海軍少佐であるスモーカーと出くわしてしまった。彼から逃げている内に敵の術中に嵌り檻に閉じ込められてしまった。
「共に死に逝く者達…仲良くやれば良いじゃないか。」
「「「?!」」」
スモーカーと争っていると巨大な水槽の前にある椅子から声が聞えた。
「クロコダイル…!」
「花子さん?!」
「ユラも?!何でお前等がここに?!」
そこには砂に覆われクロコダイルの膝に座るユラと、彼の隣に手を後ろで拘束されている花子の姿。
「…何してるのよ。」
「それはこっちの台詞だぁー!?何、まんまと捕まってるんだよ!?」
「…。」
「目を逸らすなぁー!?」
一部始終を聞いていた花子は呆れた顔でルフィ達を見つめる。しかし、自分も捕まってしまいウソップに痛い所をツッコまれ気まずそうに目を逸らしている。
「思った通りイケ好かねぇ面だ。」
「俺を端から味方とは思ってねぇようだ…スモーカー殿。」
自分を睨み付けるスモーカーに対しクロコダイルはニヤリとは笑みを浮かべ、彼には事故死してもらうと告げる。
「お前がクロコダイルかぁ!」
「ん?」
「俺と勝負っ…しろぉ〜…。後、花子とユラをっ…はなへぇ〜…。」
「だからっその柵に触るなっ!」
海楼石で出来ている柵越しに声を荒げるも力が抜け崩れ落ちるルフィにクロコダイルはよくここまで辿り着いたと称賛する。
「お前の事はちゃんと消してやるからもう少し待て。まだ主賓が到着してねぇ。」
「主賓?」
今、自分のパートナーが迎えに行っていると伝えると、クロコダイルは食事の並ぶ席に腰掛けた。
「…あなたは何を企んでいるの?」
「それを今この場で話すつもりはない。」
只の国取りならここまでする必要は無いはず。クロコダイルの企みが何なのか分からない花子は、取り敢えずこの場を脱出する事を考えた。
(サンジの真似〜。)肉食ったのお前か?
(うひゃひゃひゃっ!)俺も俺もっ!
(真面目にっ…掴まれっ!)
(はぁ…。)あのお馬鹿…