• テキストサイズ

海賊王の懐刀

第11章 ドラム王国


チョッパーは外の世界に興味がある様だ。目を輝かせ花子にあれこれと質問する彼は突然ピクリと身体を震わせ空を見上げる。

「あいつが…ワポルが帰ってきた!」

「チョッパー?」

ヒクヒクと鼻を動かし焦燥した様子で花子の腕から飛び出すと何処かへ駆け出して行った。

「チョッパー、どうしたのかな?」

「行ってみましょう。」

彼の様子からして只事では無いのだろう。花子はユラを抱えチョッパーの向かった方に足を進めた。

ーーーーーー

ドラム城を目にした元"ドラム王国"国王ワルポは城の国旗が【ドクロと桜の海賊旗】に架け替えられている事に怒りを露にしていた。

「ヒーッヒッヒッヒッ!昔の国旗なんざ燃やしちまったよ。この城はね、ヒルルクの墓にしたんだ。出て行きな!この国から!もう"ドラム"は滅んだんだよ…!」

国を捨てた彼に居場所等何処にも無い。現れたDr.くれはとチョッパーにワルポは嘲笑う様に言い放つ。

「墓?あの"馬鹿医者"の墓だと?笑わせるな!」

その言葉にチョッパーの顔が険しくなる。チョッパーを探していたルフィがワポルを見るや否や殴り飛ばした。

「しっしっしっ!もう我慢しなくていいなっ!」

「あっあいつの腕…伸びた?」

「あぁ、伸びるな。ゴム人間だ。」

「なっ何だよ!それ…。」

生まれてこの方、島を出た事のないチョッパーは自分以外の悪魔の実の能力者に会った事が無いのだろう。伸びたルフィの腕を見つめ驚愕する彼にサンジがニカッと笑い答える。

「バケモノさっ!」

ルフィに吹っ飛ばされたワポルは部下の手助けにより体勢を立て直し再び現れ城の奪還を宣言した。

「ドクターの掲げた信念は絶対に下させないぞっ!」

それをチョッパーが許す筈もなくワポルに戦いを挑んだ。ワポルの口にバクリと食べられてしまったチョッパーをルフィが救出する。ヒルルクを侮辱したワポルを殴ろうとしたが、人を恨むなと言う彼の言葉がチョッパーの脳裏に過る。

「チョッパーっ!」

直前で拳を止めてしまったチョッパーにワルポは砲弾を浴びせた。Dr.くれはの声が辺りに木霊した時、城の屋根にある海賊旗を立て直したルフィが叫ぶ。

「ウソッパチで命も欠けずに海賊やってたお前等は!この海賊旗の意味を知らねぇんだ!」

/ 247ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp