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海賊王の懐刀

第3章 生まれてきてくれて…


今の世界情勢について詳しくキンジから聞いた花子はこれからの事を考える。海軍も自分は死んだと思っている様だし、何処か田舎でのんびりと暮らすのもありだ。

「なぁなぁ、花子はん!1つ提案なんやけど。」

ウキウキと自分を見つめるキンジの顔は先程とは打って変わってダラシなく緩んでいた。本当に感情が表に出やすいなと、忍としてどうかと思うがそれはそれで彼の良いところ。

「ウチの仕事、手伝ってくれへん?」

「仕事?」

「おん!ウチ、情報屋やってるんやけど最近、依頼が増えてきてなぁ〜。誰か雇いたいと思ってたんや!」

仕事を貰えるのはありがたい。しかし、にっこりと笑う彼の顔には何か裏があると花子は目を細める。

「…因みにどんな?」

「そんな難しい事やあらへんよぉ~。ちょぉっとおイタしてる組織潰したり、違法売買してる組織を探ったり!」

「…。」

「ウチ、隠密は得意やけど戦闘はポンコツやんか?せやから花子はんがおってくれたらありがたいんやけど~!」

情報屋なのに何故そこまでするのかと尋ねると、依頼が海軍のお偉いさんだったりするのでいい加減断る事も出来なくなってきたらしい。

「いいわよ。」

「さっすが、花子はんやぁ!そう言ってくれると思ってたわぁ!」

「その代わり、お給料は弾んでね?」

そこは任せろと、胸を張るキンジはふと顔を綻ばせ優しく花子の頬に手を添えた。

「また…一緒におられるんやなぁ…。」

「…キンジ。」

「ウチな…ずっと後悔しててん。何であん時に無理矢理にでも止めんかったんやろって…。」

キンジにとって花子は家族同然の大切な人だ。失うぐらいなら羽交い締めにしてでも止めるべきだったと、ずっと悔やんでいた。

「あなたが私に勝てる訳ないでしょ?」

「キッツイなぁ~…。」

実際の所、戦闘面で花子に勝てた事は1度もない。本気で向かって行っても返り討ちに合うのが関の山だ。

(もう…あんな顔を見るんはごめんや…。)

ロジャーを思い涙を流す花子の姿は今思い出しても胸が締め付けられる。あんな思いは2度とさせないと、キンジは強く誓い花子をぎゅっと抱き締めた。

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