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海賊王の懐刀

第8章 双子岬とアイランドクジラ・ラブーン


ナミ side


22年前から来た?花子さんが?話の内容に追い付けなくて私は言葉を失う。それはルフィ以外皆同じみたい。

「ごめんなさい…こんな話、信じられないわよね。」

「いや…話が飛びすぎて何が何だか…。」

戸惑っているサンジ君の言葉に花子さんは一瞬悲しそうに眉を下げ微笑んだ。違う…そんな事ない。花子さんがこんな下らない嘘を付く筈無いのに…私は掛ける言葉が見付からなかった。

「なぁ、それってそんなに大事な事なのか?」

「え?」

今まで興味がなさそうに聞いていたルフィが口を開いた。どうでも良い様なその言動に今度は花子さんが戸惑っている。

「だって本当なんだろ?」

「それはそうだけど…こんな話、普通は信じられる訳ないでしょ?」

「別にどっちでも良いじゃねぇか、そんなの。嘘だろうが本当だろうが花子が俺の仲間なのは変わらねぇんだからよ!」

「?!」

本当にこいつは…。ルフィのこう言う所は本当に凄いと思う。

「そうよ!過去がどうであれ花子さんには変わりないんだもん!」

「剣姫と言やぁ、あの鷹の目とも互角に渡り合った女だ。花子、鍛錬に付き合え!」

「てめぇは…この脳筋マリモ!さっきは驚いちまったが俺は花子さんに出会えて最っ高に幸せだよぉ〜♡」

「海賊王のクルーが仲間となりゃあ千人力だ!花子!お前を俺の8001人目の部下に加えてやる!」

ルフィの言葉を皮切りに笑顔を向ける皆に花子さんは目を見開く。さっきまで不安そうな瞳は今度は戸惑っている様に揺れている。

「私…ここにいていいの…?」

「当たり前だろう!お前もユラも、もう俺の仲間なんだからよ!」

「っ!」

きゅっと眉を顰めた花子さんの瞳には涙が浮かんでいて、それを誤魔化す様に目元を拭うと彼女は柔らかく目を細めた。

「ありがとうっ…!」

嬉しそうなその笑顔は…女の私でもドキッとしてしまう程…綺麗だった。


(はぁ~…♡その笑顔にメロリン〜♡)

(…アホ。)

(あ"ぁっ?!…まぁ、脳みそまで筋肉のてめぇにはあの美しさは分からねぇだろうな!)

(…。)ムカッ

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