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いちごぷりんすものがたり【stpr】

第4章 きいろのとびら【黄】


「…可愛い」
「へ…?」

可愛すぎるよるぅと…!!

「嫉妬深いるぅとも可愛い…!」
「あ、あのねぇ…」

るぅとが私の言葉を聞き、顔をしかめた。

「くろばは僕の事、いつも可愛い可愛いって言ってくれるけど…」
「ひゃッ…!?」

急にるぅとの顔が降ってきて、首筋にチリッと小さな痛みが走った。

「僕だって男、なんだからね…?」
「る、るぅと…」

いつもとは違うるぅとの雰囲気に、何も言葉が出て来なくなる。

「ねぇ、くろば」
「な、なあに?」
「もうちょっとだけ、しても良い…?」

いつもとは違う、るぅとの熱を帯びた目から、目をそらす事が出来ない。

「…良いよ?るぅとにだったら、何されても…」

そう、自然と言葉が出ていた。

私がそう言った瞬間、またるぅとの顔が降りてくる。

今度は口に。

優しく触れるだけのキス。

るぅとの唇が暖かい。

そんな事を思いながらるぅとの口付けに身を委ねていると、急にるぅとが叫び始めた。

「ああ、もうッ…!」

それから私から少し距離を取って、ソファに座り直した。

「る、るぅと?ど、どしたの?」
「ゴメン…ついころちゃんの名前聞いてイラッとしちゃって…その、首に…」
「あ、き、キスマーク…?」
「…うん」

どうやらキスマークをつけたのは無意識的な行動だったらしい。

ソファの上で体育座りをし、項垂れているるぅと。

「べ、別に大丈夫だよ?それに、ちょっとしか痛くなかったし…!」

そういえば、キスマークなんてつけられたこ、人生で初めてだったかも…

「ゴメンね、くろば…」
「だ、だから大丈夫だって…!」

私がそう言っても、るぅとがこちらを向いてくれる様子は一向にない。

それなら…

「えいっ…!」
「うわっ…!?」

少し距離はあったけど、目の前に居るるぅとに向かって思い切りダイブをした。

「ちょ、ちょっとくろば…!危ないでしょ…!」
「だってるぅと全然こっち見てくれないんだもん…!」
「だ、だってそれは…」

そう言いかけて、るぅとの動きが止まった。

「るぅと?」
「ぼ、僕ちょっとトイレッ…!!」
「え、ちょ、ちょっとるぅと…!?」

そんな●ナンくんみたいなセリフ…

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