第2章 *2*
ちゅ、ちゅと心地よく響いていたリップ音は、深くなっていく口付けと共に、甘い吐息の漏れる音へと変わってゆく。
ゆっくりと顔が離れると、カカシはを机の上から降ろし、いつも座っている空色の椅子に腰を下ろした。
「おいで」
自分の上に跨るよう、足に手を添えて誘導する。
そこでようやくズボンと下着が膝のあたりまでおろされた。
割れた逞しい腹筋の先に、血管の浮かび奮え立った男根が見える。
どこからか用意したコンドームの袋をぷちっと破くカカシは、眩暈がするほど色気を放っていた。
『それ、つけないで…』
がその彼の両肩に手をつきながら、そうお願いすると、カカシは少し驚いた顔をした後、切なそうに、優しく目尻を下げた。
「じゃ、コレ…自分で挿れて、動いてみて」
『えっ』
「え って、欲しいんでしょ?」
『…っ…』
シラフ気取りにカカシはまた、意地悪なことを口にする。
「ホラはやく…そんなこと言われたら、オレもう我慢出来ないんだけど」
その言葉と共に、の肌に熱い吐息が吹きかかった。
どうやら本当に余裕がないのは、カカシのようだ。