第3章 2日目
『スマホ、まだ持ってないんです。
近いうちに買えると思うんで
その時に交換してもいいですか?』
デュース「スマホ持ってないのか、
珍しいな」
『よ、よく言われます』
初対面で異世界から飛ばされて~なんて
言えるわけがないんだよねぇ・・
デュース「それはなにかと不便だな・・・」
確かに、不便だよね
でも、スマホを所持すれば
この世界のトレンドも知ることが出来るし
デュース君みたいなお得意様が増えたら・・・
日替わりメニューのお知らせもできるのでは?!
『・・マッハで買います』
どこで買えるのか全く分からんけどな!!
しかもこの世界で住民票もなければ
身分証明書もないのに買えるのだろうか
これも学園長に相談しなきゃ・・・
デュース「その方が助かるよ。
機械イジりが趣味なんだ
困った事があれば頼ってくれ」
『あ、ありがとうございます!』
本当に
本当にデュース君は好青年だなぁ・・・
女子生徒が多ければ
アズールさん同様に、大人気になっちゃうな
でも男子校でも
好かれそうだよね、性別は関係ないか。
デュース「・・・女性と話すのは
慣れてないんだけどな。
この料理食べて母親思い出して
頑張って話しかけて良かった。」
『・・・ぼん゙どに゙良゙い゙子゙だ゙な゙ぁ゙』
デュース「だ、大丈夫か?!」
ダメだ、涙が出てきそうだ
鼻水まで出てきそうだ
もう良いよ
私がデュース君の学園のお母さんになるよ
『デュース君はお母さんの自慢の息子だね』
デュース「そうなる為に、
この学園に入学したんだ。」
『なれるよ、絶対になれる。
もう私がお母さんになりたいレベルです』
デュース「若すぎるだろ・・・
でもまぁ、ありがとな」
デュース君のお母さん有り難う
こんな素敵な好青年を産んで下さって・・・
デュース「・・・ってヤバいな。
もうこんな時間か、
明日また来るから取置き頼むよ」
デュース君が時計を見て慌てる
ちょっとお喋りし過ぎたな・・
『デュース君のは絶対に確保しておきます!
勿論無料で大盛りにするので!!』
デュース「ありがとな、花子さん」
その笑顔だけでご飯が食べれます・・・