第3章 2日目
デュース「・・・僕はデュースだ。
デュース・スペード」
『・・・あ、トイレの花子です』
デュース「気軽にデュースと呼んでくれ」
キラキラ輝いておる・・・
ワシには眩しいぐらいじゃ・・
『分かりました、呼ばせていただきます』
ネイビー色の髪の毛が
とてもよく似合った好青年
目の保養になる・・・ありがたや
デュース「ハーツラビュル寮の1年だ。
トイレのさんはどこの寮なんだ?」
うっ・・・
やっぱり明日から制服着るのはやめよう
急いで今日のバイト代で服を買おう
というより、学園長に相談しよう
いちいち説明するのも面倒だ
『・・・私、魔力ゼロなんで
学園長の推薦でアルバイトしているんです』
後、魔力ゼロって言う度に
なんだか自分が悲しくなる・・・
デュース「そ、そうだったのか・・・。
早とちりだった、すまない。」
そういえば
ハーツラビュル寮って
確か"あのエース"と同じ寮だったっけ
あんなのとは違うな、あんなのとはな
『いやいや、そりゃ勘違いしますよ』
デュース「・・・そうか、なんだか
入学して初めて、
仲良く出来そうな
人に知り合えて安心したよ」
っあ?!?
それって
もしかして
『わ、私の事ですか?』
デュース「トイレのさん以外に誰がいるんだ?」
たーーーーーーーっ!!
眩しい!!!
眩しすぎる!!!!
『めっちゃ嬉しいです・・・
私も昨日の今日で話せる人もいなかったんで』
今朝の腹立つ出来事が
デュース君のお陰で浄化されていく・・
デュース「・・・明日も、この時間帯にこれば
トイレのさんは出勤しているのか?」
『毎日出勤して、
日替わりメニュー販売しますよ。
宜しければ、お取り置きもしておきますよ』
デュース「マ・・・マジかっ?!」
お得意様は沢山いたほうが
コチラも助かるからね!!任せとけ!!
『えぇ、マジのガチです』
デュース「じゃ、じゃあ・・・
ほぼ毎日来ると思うから
連絡先の交換とか大丈夫か?!」
『・・・・あ』
そうか、スマホか・・・
この世界もスマホがあるんだ
連絡手段は魔法でピューンなんだと思ってたけど
少し安心した