第3章 2日目
やっぱり
激安の服を買うしかないよね・・・
でも、どこで購入すれば・・・
???「・・・あ、あの」
『・・・へっ?!』
???「・・・いきなり話しかけてすまない」
お金がなさ過ぎるが故に
一番初めの給料を何に使おうか
考えすぎていた・・・
『あっ、すいません!!
いらっしゃいませ!!』
初日にしたってグダグダ過ぎた・・・
きちんと接客もしなくては・・・
???「・・・この日替わりメニューなんだが」
あれ、確かこの人
さっき購入してくれたような・・・
『・・・な、何かありましたか?』
まさか・・
不味かったとか・・・?
???「・・・あ、明日もあるのか?」
『・・・・・・え?』
明日?
え、何のこと?
目の前にいる生徒さんは
少し顔が赤くなっている
???「・・・・美味しかったんだ」
・・・え?
おいし・・・美味しい・・・?!
『・・・え、あ、う、嬉しいです!』
美味しいなんて感想
グリム君やゴーストさん達も
言ってくれるけど
やっぱり、いつ言われても
物凄く嬉しい
???「・・・卵料理が好きで」
『・・・そ、そうなんですね』
卵料理かぁ・・・美味しいもんね
???「・・・唐揚げも美味しかった、
故郷の母親を思い出したよ」
『・・・寮生活、ですもんね』
な、なんだ
なんだこの子
物凄くエースと違って良い子じゃないか・・・
???「・・・他の学食と比べても
金額も安いのに量が多くて
味も美味しかったから・・・
明日の
日替わりメニューを聞きたくて・・・」
可愛い
この生徒さん凄く可愛いぞ
『・・・明日はまだ決めてなくて・・・』
実は今日初めてなんです
日替わりメニュー担当・・・
だから仕込みもバタバタしてて
なんて生徒さんに愚痴っても仕方ないよね
???「そ、そうなのか
いきなり話しかけて悪かった」
今気付いたけど
この生徒さんも右目尻の下にマークがあるぞ
流行ってるのかな
『・・・でも、嬉しかったので
明日絶対に卵は材料に使いますね』
???「ほ、本当か?!」
生徒さんの目がキラキラしている
『はい、日替わりメニューを褒めてくれた
初めてのお客様なので』
ご飯いっぱい食べて
大きくなれよ・・・