第3章 2日目
仕込みが終わり
気付けばお昼時
食堂は学園の生徒達で
ごった返していた
???「すみません、此方の日替わりメニューを
1つ頂いても?」
『かしこまりました』
日替わりメニューの売れ行きは
ぼちぼちだ
この様子だと
1時間もあれば50食は完売するだろう
『はい、400マドルになります』
相手は男子学生
きっと授業も部活も大変だろうから
黙って無料で大盛りにしている
???「ありがとうございます」
『また、よろしくお願いします。』
鶏肉はドコ産か不明だけど
恐らく100g当たり100円はいかない筈
それに卵や調味料、ご飯を合わせただけなので
原価は200円未満に抑えられる
学食に関しては
売上が全てバイト代に変わるので
その資金源をいかに、
おんぼろ寮で効率良く商売に活かせるか
そこが一番重要だ
???「・・・おや?
貴女はゴーストではないようで」
『・・・え、あ、はい』
お金の事ばかり考えて
機械のような接客をしていたので
急に話を振られビックリしてしまった
これでは商売人失格だ
商売は愛想も信頼も大事なんだ
???「何故、此方の食堂で
働いているのですか?」
声を掛けてくれた人物に目線をやると
『・・・・・』
あまりの容姿の美しさに驚いてしまった
『・・・(綺麗な人、モデルかな)』
ウェーブのかかった銀髪に
青色の瞳
それに眼鏡も凄く似合っている
制服をカッチリ着こなして
そんな人でも唐揚げ食べるんだ・・・
『・・・あ、実は魔力を持っていないので
学園長の推薦で此方で働く事になりまして』
いや、人を見た目で判断しちゃダメだ
それは物凄く失礼だ
もしかしたら
ラーメン二郎とか好きかもしれない
???「・・・そうでしたか、
苦労されているんですね」
『・・・いえ、此方で働かせて頂けるだけ
有り難いので』
最初無賃金だったけどね
???「・・・制服を着てらっしゃるので
てっきり学園に女子生徒が
入学してきたのかと驚きまして」
うっ・・・・・・
『・・・あ、いや
こ、これが落ち着くんですよね』
実はこれしか服を持ってないとか
口が裂けても言えないよ
あ~・・・
クリーニングして
新しい服を買わなきゃ・・・