第3章 2日目
グリム「なあなあ、エース。
それじゃああっちの
目に傷のあるライオンも
有名なヤツなのか?」
グリム君がエースさんに質問を投げかける
もうそろそろ、
学食に行きたいんだけどな・・・
エース「もちろん!」
エースさんは親切なのか
まだ良く分からないけれど
グリムの質問にキチンと答えてくれる
エース「これはサバンナを支配した、
百獣の王」
・・・・・あれ?
このライオンは
ライオンキングで出てきたよね・・・?
エース「でも、生まれながらの王じゃなく
綿密に練った策で
王座を手に入れた努力家だ。」
『・・・そんな良い人ではなかったような』
いやなんか違う気がするんだよね
もっと悪役だった気が・・・
エース「王になったあと、
嫌われ者のハイエナも
差別せず一緒に暮らそうって
提案したんだぜ?」
グリム「ミブン?っていうのに
囚われないヤツは
ロックなんだゾ!」
まぁ、確かに・・・
悪役も色んな面で見てみれば
そういう見方もできるのかも
グリム「手前のタコ足のおばさんは誰だ?」
おいおい、まだ話し込むつもりかい!!
というかこの石像全部聞くつもり?!
『グリム君、そろそろ食堂行こうよ・・・』
エースさんもきっと授業とかあるだろうし・・・
エース「深海の洞窟に住む、海の魔女。
不幸せな人魚達を助ける事を
生きがいにしてたんだ。」
まだ説明してくれるんかい・・・大丈夫かな・・・
エース「お代さえ払えば
変身願望から恋の悩みまで
なんでも解決してくれたらしい。」
いやこの人めちゃくちゃ怖い人だよ・・・
リトルマーメイドに出てきたよね・・・
エース「彼女の手にかかれば叶わない願いは
なかったらしいよ。
ま、お代はちょっと
高かったって話だけど」
グリム「ふむふむ・・・」
エース「なんでも叶うってんなら、
当然だよね。」
言われてみれば、
うまい話には裏があるからなぁ
グリム「にゃっはー!
つまりオレ様も大魔法士になれば
リッチになれるってことか?!」
グリム君が目をキラキラ輝かせている
見たことがないから
新鮮なんだろうな・・・