第3章 2日目
グリム「しゅっぱ~つ!なんだゾ!!」
『お~』
壊れかけの門を閉める
意味は多分無い
ゴーストさん達「「「いってらっしゃ~い」」」
『行ってきま~す』
グリム「行ってくるんだゾ~!!」
皿洗いはゴーストさん達にお願いした
ゴーストさん達は毎日の朝食を交換条件に
毎日皿洗いをして貰える事になった
『・・・桜は咲いてないんだ』
外は少し暖かい
制服しか持っていない私には
非常に助かる気候だ
それに、
春風のような心地良い風も吹いている
昨日は気付かなかったけど
季節的には恐らく春なのではないだろうか・・・?
『・・・・・・おぉ、迫力ある』
昨日は外の探索が出来なかったので
視界に入る全ての物が新鮮に映る
元の世界でも見覚えのある物は
あるにはあるけれど
グリム「ふわぁ~・・・スゲーんだゾ。」
おんぼろ寮を出てすぐ目の前の道には
7つの石像が並んで建っていた
グリム「ここがメインストリートか」
『・・・そうみたいだねぇ』
7つの石像には、それぞれ文字が刻まれている
あまり読む気にはならないけど・・・
グリム「昨日はよく見てなかったけど、
この石像は誰だ?
7つあるけど、
なんか皆コワイ顔してるんだゾ」
『・・・・・・んん?』
何か・・・私この人達の顔
見たことある気がする・・・
グリム「このおばちゃんなんか、
特に偉そうなんだゾ」
グリムがとある石像を指差す
『・・・おばちゃんは失礼だよ』
いや、おばちゃんって・・・
少し吹き出しそうになってしまった
グリム「・・・どうみても
おばちゃんなんだゾ」
『・・・・まぁ、
グリム君からしてみれば・・・』
ん~・・・
なんか、
元の世界にいた時に見たことあるけど
確か・・・
不思議の国のアリスで見たような・・・
気のせい?
気のせいなのかな・・・?
???「ハートの女王を知らねーの?」
背後から、いきなり知らない声がした
『・・・・・・・・・だ、誰?』
グリム「ハートの女王?
偉い人なのか?」
振り向いてみると
自分より少し若そうな男の子がいた
同じ学園の制服に
珍しい髪色
ぴょんと跳ねた髪型
赤色の目がとても綺麗で
左目尻には大きなハート模様が施してあった