第1章 1日目
ギイッーーー
扉が開いて
足音が近づいてくる
クロウリー「おや、部屋が
大分綺麗になりましたね」
『・・・学園長』
クロウリー「こんばんは~。
優しい私が
夕食をお持ちしましたよ。」
手には銀のトレイに
食器が3つほど置いてある
そして仄かに
美味しそうな匂いがする
『わ、あ、ありがとうございます!!』
グリム「ご飯なんだゾ~~!!」
ゴーストA「じゃあ、ワシ達はこの辺で」
ゴーストB「さっきは悪かったなぁ」
ゴーストC「また出てくるよ〜」
お化けがすうっと消えていく
普段は見えないようになってるのかな
クロウリー「・・・って、それは先程
入学式で暴れたモンスター!
追い出したはずなのに、
何故ここに?!」
『あ、いやそれは・・・』
あ、まずい忘れてた
グリム「フン!オレ様が
ニンゲンを助けてやったんだゾ!
感謝しろっ!!」
クロウリー「・・・ん?どういうことです?」
『ほ、本当です。
お化けに驚いて気絶した私を
助けてくれたんです』
クロウリー「そういえば、この寮に
悪戯好きのゴーストが
住み着き、
生徒達が寄りつかなくなり
無人寮になったのを
すっかり忘れていました。」
『・・・それ忘れないで下さいよ』
なんかこの人
凄い人な感じはするんだけど
忘れっぽいし・・・
胡散臭いし・・・
クロウリー「・・・少し考えがあります」
『・・・考え?』
学園長が手に持っていた
銀のトレイを机に置いた
美味しそう・・・食べたい
クロウリー「花子さん、
魔力は無いですが
モンスターを従わせる事が
得意なようですね。」
『・・・え、いや従わせるとかでは・・・』
クロウリー「ふぅむ・・・
実は入学式騒動の時から
私の教育者のカンが
言っているんですよねぇ。」
グリム「な、何言ってるんだゾ・・・」
クロウリー「花子さんには
調教師や猛獣使いの素質が
あるのではないかと・・・
しかし・・・」
こ、これはチャンスかも・・・!!