第1章 1日目
『どうしようどうしようどうしよう』
もう無理だ、こんな密室じゃ
どうしようもできない
『丸焼きで目覚めたくなかった・・・』
あ、熱いけど・・・
もしかしたら熱さで目覚めるかな・・・
でもやっぱり丸焼きは怖いし
どうしようどうしよう
ゾンビみたいになりたくない・・・
最悪な夢だあああ・・
???「よし、でられたんだゾ~~!!」
『・・・・・・あれ?』
混乱していて気付かなかったけど
いつの間にか青白い炎が消えていて
何だか視界が明るくなっていた
『消えてる・・・?!』
あの青白い炎も消えていて
『た、助かった・・・?』
真っ暗な場所ではなくなっていた
そして目の前には
???「オレ様にかかれば楽勝なんだゾ~!」
『んんんん?!?!??』
狸 が い た
???「さてさて、お目当ての・・・・・・
って、ぎゃーーーーー!!!!!
オマエ、なんでもう起きてるんだ?!」
しゃ・・・
しゃ・・・・・・・・・・・・・・・
『しゃべる狸ーーーーーー?!』
「ふな゙~~~~~~~~?!」
『・・・な、なにこれ・・・なにこれ・・・』
夢のわりには、精度が凄くない・・・?
にしても可愛いなこの狸
目の前には
灰色の毛で覆われ
青白い炎の色の耳をした
喋る狸がいる
間違いない
だって目の前にいるんだもの
『た・・・狸喋るたたたた狸』
ああああ、神様仏様もう助けて下さい
キャパオーバーです助けて下さい
知らない所で目覚めて
青白い炎に燃やされそうになったと思ったら
今度は喋る狸
『ななななな何なのこの夢』
グリム「誰が狸じゃーーーーーー!!!!
オレ様はグリム様なんだゾ!」
狸が気に入らなかったらしく
目の前の狸は自分をグリムだと名乗った
『たたたたたググググググリ』
グリム「グリム様だゾ・・・ってか大丈夫か?」
落ち着け
落ち着け
今時喋るロボットなんて沢山見てきたし
動画なんかでも喋る犬猫とか沢山見てきた
落ち着け
夢だし、大丈夫
これは夢
これは夢なんだ