第1章 1日目
クロウリー「・・・ない」
『・・・・・・本当だ』
クロウリー「・・・どこにも、ない」
私と学園長は
図書館で地理関連の本を
全て読み漁った
他にも辞書らしき本で
日本やアジアの表記を探したけど
どこにも見当たらなかった
クロウリー「世界地図どころか、
有史以来どこにも
花子さんの
出身地の名前は見当たりません」
『・・・・・・はい』
クロウリー「花子さん
本当にそこから来たんですか?
嘘をついてるんじゃ
ないでしょうね?」
『う、嘘は、ついてないです』
そりゃ疑うのも無理は無い
だって学園長から見たら
怪しさの塊だもんね私・・・
クロウリー「・・・まぁ、そうですねぇ」
『一応、身分証明書はこれです・・・』
運良く
ポケットに財布を入れたままだったので
財布にしまっていた免許証や保険証を見せる
クロウリー「・・・これが花子さんの
身分を証明するモノですか」
『これしか、持ってないんです』
クロウリー「・・・この世界では見たことがない
証明書ですね。
魔導車免許証に似ています。」
『魔導車免許証・・・』
移動手段は馬車だけではないんだ・・・
クロウリー「困りましたねぇ・・・
私は花子さんが
嘘をついているようにも
見えません」
そう言いながら
学園長が私の身分証明書を返してくれた
『・・・あ、ありがとうございます』
クロウリー「こうなってくると・・・」
『・・・はい』
クロウリー「あまりこう言った
現実的ではない事は
認めたくないのですが・・・」
いや私からみたら
この世界こそが
現実的じゃないんですけどね・・・
クロウリー「花子さんが
なんらかのトラブルで
別の惑星或いは異世界から
招集された
可能性が出てきましたね。」
『や、やっぱりそうですよね・・・』
私は日本には
戻れないのかな・・・