第1章 1日目

クロウリー「なんですって？
　　　　　　そんなことあり得ない！
　　　　　　ああ、もう今日は
　　　　　　あり得ないの
　　　　　　オンパレードです！！」

学園長があたふたしている

そりゃそうだよね･･･

『･･･何か申し訳ないです･･･』

でも私も

あり得ないの

オンパレードなんです･･････

クロウリー「私が学園長になってから、
　　　　　　こんな事は
　　　　　　初めてでどうしていいか･･･」

『･･･す、すいません･･･』

クロウリー「いや別に
　　　　　　謝る必要はないんですよ･･･？」

『でも何だか申し訳なくて･･･』

なんか思ってた展開と違う･･･

異世界トリップって

主人公最強で

めちゃくちゃ楽しい人生を

送ってそうだったのに･･･

いやまぁ、現実はこんなもんか･･･

　クロウリー「そもそも･･･」

『あ、はい･･』

クロウリー「花子さんは
　　　　　　どこの国から来たんですか？」」
　　　　　　　
『日本です、アジアらへんです』

クロウリー「･･････ニホン？
　　　　　　アジア？
　　　　　　聞いたことのない
　　　　　　地名ですね。」

『･･･や、やっぱり』

なんかそんな感じはしてたんだ

名前も珍しいっぽいし

なにより私の住んでいる世界に

こんな学園や

魔法使いがいるなんて

聞いたことなかったもの

クロウリー「私は世界中から
　　　　　　やってきた生徒の出身地は
　　　　　　全て把握していますが、
　　　　　　そんな地名は
　　　　　　聞いた事がない。」

何気にそれも凄いな･･･

学園長胡散臭いけど

教育者の鑑だ･･･

あ、

でもでも

じゃあ、やっぱり

今流行の

異世界トリップってやつですよね

私は元の世界に戻されるけど

一応なんか選ばれたのか

クロウリー「･･･このままでは
　　　　　　埒があきませんね。
　　　　　　一度、
　　　　　　図書館へ行きましょう」

『は、はい』

クロウリー「そこで何かが
　　　　　　分かるかもしれません」

『あ、分かりました』

きっと学園長って

他の仕事も沢山あるのに

やっぱり申し訳ないな･･･

クロウリー「ささ、急ぎますよ。」

私たちは入学式会場を後にして

図書館へ向かった