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鯨人替え歌

第2章 枠外


ケケ宮(夏達 ケケ×飴上 mysk)「夜に駆ける」

沈むように溶けてゆくように
二人だけの空が広がる夜に

宮迫「さよなら」だけだった
その一言で全てが分かった
日が沈み出した空と宮迫の姿
フェンス越しに重なっていた

初めて会った日から
俺の心の全てを奪った
どこか儚い空気を纏う君は
寂しい目をしてたんだ

いつだってチックタックと
鳴る世界で何度だってさ
触れる心無い抗議の声うるさいクレームに
涙が零れそうでも
ありきたりな喜び
きっと二人なら見つけられる

多忙な日々に笑えないお前に
思い付く限り眩しい明日を
明けない夜に落ちてゆく前に
俺の手を掴んでほら
忘れてしまいたくて閉じ込めた日々も
抱きしめた温もりで溶かすから
怖くないよいつか日が昇るまで
二人でいよう

お前にしか見えない
蛍ちゃんを見つめる君が嫌いだ
見惚れているかのような恋するような
そんな顔が嫌いだ

信じていたいけど信じれないこと
そんなのどうしたってきっと
これからだっていくつもあって
そのたび怒って泣いていくの
それでもきっといつかはきっと俺らはきっと
分かり合えるさ信じてるよ

もう嫌だって離婚したいんだって
がむしゃらに差し伸べた俺の手を振り払うお前
もう嫌だって離婚したいよなんて
本当は俺も言いたいんだ

ほらまたチックタックと
鳴る世界で何度だってさ
お前の為に用意した言葉どれも届かない
宮迫「やめたい」
大竹「やめたい」だなんてさ
釣られて言葉にした時
お前は初めて笑った

騒がしい日々に笑えなくなっていた
俺の目に映るお前は綺麗だ
明けない夜に溢れた涙も
お前の笑顔に溶けていく

変わらない日々に泣いていた俺を
お前は優しく終わりへと誘う
沈むように溶けてゆくように
染み付いた霧が晴れる
忘れてしまいたくて閉じ込めた日々に
差し伸べてくれたお前の手を取る
涼しい風が空を泳ぐように今吹き抜けていく
繋いだ手を離さないでよ
二人今、夜に駆け出していく
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