【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第13章 クリスマスイブ(後編)
「………とりあえず、出よっか?」
「おん」
あーーーー、やだ。
この気まずい雰囲気。
外に出ると、この時間でもやっぱりまだまだ人は多い。
来た時のように手をつなぐ。
「………やっぱりあかん?」
「でも今日クリスマスイブだから
ホテル空いてなさそうじゃない?」
ちょっと冗談っぽく
「俺ん家は?」
………………。
私たち、お付き合いしてるんだもんね。
「………じゃあ、泊まっていい?」
「ほんまに?」
心配そうな治くん。
そんな表情をさせて、申し訳ない。
「うん!帰る前にドラッグストア寄っていい?
メイク落としとか化粧水とか買いたい!」
努めて明るくそう答えた私に
その安心したような表情に、
また申し訳なさが募る。
帰りにドラッグストアに寄って、化粧水やら洗顔やら。
治くんが買ってくれた。
「わっ!てかじゃあすっぴん見せるのか!
やっぱり無理~」
少しでも安心してもらいたくて。
冗談のように伝える。
………まぁ、本音ではあるんだけど。
「えーーー。
ちゃんのすっぴん見して?」
「えっ、やだ!」
「でももう諦めてな?」
よかった。
治くんの、今夜はもう帰さないよって言わんばかりの笑顔。