【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第13章 クリスマスイブ(後編)
食事後は移動して飲み直して。
土曜のクリスマスイブの2軒目なんて
どこも多そうで入れなさそうだな、なんて思っていたけど
2軒目も治くんが席の予約をしてくれていた。
慣れてるな~なんて思ったけど、
どうやら侑くんに言われたかららしい。
治くんもだろうけど、それ以上に慣れてるのは侑くんの方か。
納得すぎる。
「どうしよう?そろそろ出よか?」
スマホを見ながらそう言う治くんにつられて時間を確認すると
「わっ、もうこんな時間なんだ。終電は~………
あ、よかった。大丈夫そう」
よかった。
ここからタクシーはしんどい。
「………あんな?今日、帰らんとあかん?」
「え?」
「まだちゃんと一緒におりたいな~って。
一緒に泊まったり、できへんかな?
……って」
「………あ、
でも、泊まる準備とかしてきてないし………」
治くんと付き合い始めて約1ヶ月半
未だにお泊まりはしたことはない。
ちなみに、辛うじてキスはした。
"辛うじて" というのは
触れただけ、だから。
基本は仕事帰りに宮に寄って食事して
で、閉店時間に先に帰宅。
日曜日も、テーマパークに遊びに行ったりドライブに行ったり。
で、そのまま帰宅。
だから、そういうことは
まだだった。
今日、可能性がゼロだとは思ってなかったけど
久しぶりすぎていつまで経っても心の準備はできていなかった。