【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第12章 クリスマスイブ(前編)
「もしちゃんに彼氏おったら、
こんな風に付き合ったりできんかったかもしれんやん?」
治くんと付き合ったのは
私の周りが見る目がなかったんじゃなくて、
倫太郎がやらかしたからなんだけど。
でもほんと
こんなイケメンとこんな素敵なクリスマスイブを過ごせるなんて。
私の人生、こんなことあるんだなぁ。
コース料理はどれも最高に美味しくて
ペアリングのワインももちろん最高。
「デザートまで最高だった~」
ふぅ。
フルコースのお料理とアルコールと素敵な夜景から
満足と幸せが私から溢れる。
「めちゃくちゃ美味かったな!
美味い飯をちゃんと一緒に食えて最高やな~」
お互い満足してまた笑顔になる。
私はこんなんだから、やっぱり、というかもちろん?
後ろめたさはある。
もっと若い時は割り切っていたというか、
もっともっと今以上に
自分勝手な考えだったけど
なんだかんだいい年になって。
彼氏自体久しぶりだし。
というかもう "彼氏" はできないし作らないって思ってたから、
治くんとの距離感?
距離の取り方が実はよくわからなくて。
だけど今日は、治くんとこうやって過ごせて
ただ楽しいなって。
そういえば食事中
いつもどこかでチラつく倫太郎の影を
初めて感じずに過ごしていた。