【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第12章 クリスマスイブ(前編)
引いてもらった椅子に腰を下ろして
「何飲む?」
「じゃあ、おすすめで」
「飲めないのなんかある?」
「だいたいなんでも大丈夫」
「ワインいける?」
「うん!大好き!」
「じゃあ料理ごとに出してもらおか?」
「それでお願いします」
コース料理をお願いしてくれているみたいで
前菜に合わせたシャンパンが目の前に。
キラキラと上る気泡越しに見える夜景は
やっぱりどう考えてもドラマの中の世界。
「えーっと……」
何に乾杯するのか言葉を探してるのかな?
「メリークリスマス?」
「せや!メリークリスマス」
「メリークリスマス!」
軽いグラスの音が響く。
「ちゃん、今日ありがとう」
「ん?何が?」
「一緒に過ごしてくれて」
「こちらこそ、お誘いありがとうございました。
こんな素敵なクリスマス初めて」
「そうなん?でもやっぱりなんか意外やな~」
「なにが?」
「ん~?ちゃんにずーっと彼氏おらんかったの。
こんなに可愛くてええ子やのに
まわりのヤツら見る目ないな~って。
あ、いや、けどなくてよかったな」
「なんで?」
あんまりこんなこと聞くの、よくないって
わかってるけど。つい。