【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第12章 クリスマスイブ(前編)
ホテルのふかふかのエレベーターに乗り込んで
最上階のボタンを押すのを見て。
「いらっしゃいませ」
「予約してる宮です」
「宮様、お待ちしておりました。どうぞこちらへ」
案内されたのは、ガラス張りの先に夜景が一望できる席
「………わぁ。すごーい」
思わず漏れた声に、
治くんの「な?」って声が返ってきて
その声に振り向くと、たぶん私の反応に満足そうな表情。
「なんかドラマの中みたい」
非現実すぎるこの空間
「ちゃんと現実やで?」
「………そっか!」
それでもやっぱり、ドラマみたい。
私の日常とは程遠い世界と
俳優さん?モデルさん?って思われてもおかしくないような
隣の治くんを見上げる。
なんでこの人は私の彼氏なんだろう?
今日に限らずそう思うことは日常的なんだけど。
だけど今日はクリスマスイブ
魔法にかけてもらったままでいよう。