【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第10章 おにぎり宮の帰り道
治くんに挨拶をして宮を出て
電車に乗って最寄り駅で降りる。
「珍しいね」
「そうだっけ?」
倫太郎が珍しいと言ったのは、私から手を繋いだから。
「もっとネックウォーマーぐってやって!」
「はいはい」
変装、ではないらしいんだけど
一応、というか私といる時は特に。
自分が誰だかわからないように。
冬はニット帽を被って、
ネックウォーマーとかマフラーとか
そういうので鼻くらいまで覆わせて。
ただでさえ、世の中より頭ひとつ飛び出してるしね。
「フードも被ったら?」
「怪し過ぎない?」
「私が隣にいるし、大丈夫じゃない?」
「そう?」
真っ黒づくめの倫太郎
ほぼ目しか見えてないし、フードを被れば目元も影に。
一人だったら職質されるヤツ。
だけど、万が一を考えて。
スキャンダルは無い方がいい。
それに今は、私も困る。