【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第5章 バレーを見に行ったその後
治くんと別れてスマホを見ると
着信とメッセージの件数にため息が出る。
あーーーーーー。
【ごめん。今電車】
すぐに既読が付いて
【まだ治と一緒?】
【一人だよ】
【帰るの?】
【今帰ってるよ】
【じゃあそのままこっち来て】
【わかった】
……………はぁ
わかってたけど。
めちゃくちゃ怒ってるし。
マンションのエレベーター
自宅より下の階のボタンを押す。
……………はぁ
倫太郎の部屋のドアの前で
またため息。
いつもはインターホンを押すんだけど。
今日は合鍵で自分で鍵を開ける。
「ただいま~」
何事もないように。
ベッドに寝転んでスマホをさわってた倫太郎が
チラッとこっちを見るんだけど。
無視
「私からのメッセージ見た?」
「見たけど」
……………。
はぁ。
「なんで治?」
倫太郎の視線はスマホへ向いたまま
「いや、リンの友達なんて思わないし」
「知らなかったの?」
「知ってたら付き合わないって」
「俺への嫌がらせかと思った」
「いや、あの時は怒ってたけど。
さすがにここまではしないよ」
私が治くんと付き合った理由。
倫太郎にどうしようもなくムカついて
治くんからの告白を受けた。
「そもそもリンがあんなことしなきゃ
彼氏なんてつくらなかったし」
とりあえず倫太郎のせいにしとく。
「………てか治なんか言ってた?」
「なにかって?」
「俺のこと。なんか言った?」
「いや、そもそも何か言われるようなこと言うわけないじゃん」
「ふーん」
「言えるわけないじゃん」
倫太郎にキスをする。
最初から舌を入れるけど、倫太郎からは返ってこない。
「なに?俺の機嫌とってるの?」
「なにそれ?
キスしたいと思ったからやっただけだけど?」
「へぇ~。じゃあ」
今度は倫太郎から唇を、
というか口を塞がれる。
どんどん酸素が足りなくなって、
何も考えられなくなる。