第21章 仙台で（夜ご飯）

"角名倫太郎"





………………。





左側の赤いマークを軽～くタップして

強制終了。



ただまたすぐにかかってきて


それを何度も繰り返していたら





"宮侑"





も思わず強制終了。





「あ、やば。侑くん拒否しちゃいました」



「あらら。掛け直しなよ」



「そうします」





今度はうっかり倫太郎をタップしないように

ちゃんと確認した上で侑くんに折り返す。





「あ、さっきごめんなさい。間違って切っちゃいました」



『拒否されたんかと思ったわ～！』





侑くんがケラケラと笑ってる。


…………ごめんね？





『ちゃんたちもうおる？』



「はい」



『待たせてごめんな？もうすぐ着くから

スマンけどもう少し待っててもらってええ？』



「大丈夫ですよ。気をつけて」





通話を切って





「もうすぐ着くそうです」



「あ、そうなんだ。了解」





そしてまた震えるスマホ


もちろん相手は "角名倫太郎"




あーーーーもうっ

ほんっとうるさいな。




放っておいても、たぶん

このままかけ続けてくるだろうから、一応




お疲れ様でした。



心の中で一言添えて、電源を落とした。