【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第21章 仙台で(夜ご飯)
それから間もなくして、個室の襖が開いて
プライベートの二人が登場。
木兎さんはいつも会っているまんまだったけど
侑くんはユニフォーム姿しか見たことがなかったから、
一言で感想を述べると
"チャラいな"
双子でもこうも違うのか~と感心する。
「すまんな!お待たせ!」
「お待たせ~。ごめんね~」
「いえいえ。あ、会社の先輩のあおいさんです」
「はじめまして。なんかすみません」
「ちなみにおにぎり宮はあおいさんに教えてもらったので、
治くんとも仲良しです」
「え~そうなん?いつもありがとう!」
とりあえず各々挨拶をして注文をする。
「てかちゃん、今サムサムと付き合ってんのな!
いつ赤葦と付き合うのかな~って思ってたからビックリした!」
「赤葦と付き合うことなんてないですよ」
赤葦とだけはそうならない自信があるし
赤葦だってきっとそう。
「てか赤葦くん彼女おらへんの?なんでなん?」
「仕事が忙しいからじゃないですかね?」
赤葦が人に言えない恋をしていることは
たぶん木兎さんも知らない。
だからいつも通りの定型文を、
赤葦が私に対してしてくれるように
いつも通り、
セリフのように伝える。
「赤葦くんって仕事何してるんやっけ?」
「編集者!漫画の!
ちゃん最近赤葦会った?」
「年末に会いました。
それこそおにぎり宮でたまたま会って。ビックリしました」
「赤葦、サムサムんとこのおにぎり好きだからな~!」
「なになに?みんなそんなに贔屓にしてくれてるん?」
「宮のおにぎりも食事も、めちゃくちゃ美味しいですもん!
ね、ちゃん?」
あおいさんが私を
"治くんの彼女" として扱ってくれる。
それに対してにこりと笑って返事をする。
「てかちゃん!
今日さ、俺のユニフォーム着てくれてたやん?!
あれめっちゃ嬉しかったわ~!」
「ほんとですか?侑くん推してるんで!」
今日一番の笑顔で返す。
我ながらとんでもない性格だなと思うけど、
もう今さら変えれない。