第17章 クリスマスプレゼント（角名）

は？





「帰ってきてよ」



「できるだけ努力します」



「絶対帰ってきて」



「はーい」




否定的ではない返事は返って来たけど

逸らされた視線が気に入らない。





………気に入らないというよりも、

正直初めて



不安になった。





「ねぇ、今年も俺はが一番だったけど？」





少し離れていたとの距離を詰めて、

向き合ったまま両手を握る。



俺を見上るの表情は

なぜか少し驚いたような表情で。





「私もリンが一番だよ？知ってるよね？」





………不安？何が？


だって俺たちじゃん。





「大晦日と元旦、ぜったい治とヤらないで」



「珍しいね？」



「なにが？」



「いや、リンがそんなこと言うの」



「だってのこと

一年の最後に抱くのも最初に抱くのも俺じゃん」





それは絶対治には譲らない。





「だって俺が一番でしょ？」



「………わかった。

もちろんリンが一番だよ？リンの一番も私でしょ？」



「当たり前」





そのままを抱き寄せて、キスをして。


の腰のあたりを撫でる。





「ねぇ、もう一回するの？」



「うん」



「とりあえず先にご飯食べない？」



「………じゃあまた寝る前ね」





一応そう返したけど

ただ、明日月曜じゃん。


絶対寝ようって言われるじゃん。





「うん。そうしよ」





………………。




いつもだったら「えーー」って返ってくるからの返事は、少し

いや、かなり意外。



だけど、だからこそ口元が緩む。