【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第16章 クリスマスの夜
「治くんの」
「は?治?」
倫太郎の声が1トーン下がる。
「や、違くて。
治くんのお店で、1日と2日にお節出すんだって!」
座っている倫太郎に蔑むように見下ろされているのが耐え難くて
慌てて重い身体を持ち上げて
「だからそれ、手伝う」
「なんでが手伝わなくちゃいけないの?」
そーーんなに怒らなくても………
「なんでっていうか、治くん困ってたから
手伝おうか?って」
「え、断れないの?」
「今さら断ったらみんな困っちゃうじゃん」
"治くん" ではなく "みんな" と言ったのは
二人で初めて宮に行った後、倫太郎一人でも宮に行ったらしく
その時いたバイトくんと珍しく意気投合したらしい。
だから、あの子も困っちゃうよ?という言い方をした。
「………じゃあいつ帰るの?」
「その後の三連休とか……?」
「俺試合だし」
「あーーーー。じゃあ今年はリンだけお正月帰る?」
「意味ないじゃん」
「意味ならめちゃくちゃあると思うんですケド」
その言葉にむすっとされる。
あ、やば。
「三日は?」
「三日は特に何もないけど」
「じゃあ三、四、五で帰ろ。
どうせまだ休みでしょ?」
「わかった」
年始の帰省の日程が決まった。