【ハイキュー】私の苗字は角名になるのか宮になるのか
第16章 クリスマスの夜
そのあと少しだけ経ってインターホンが鳴る。
火を止めて、玄関へ。
チェーンを外して鍵を開けて
ドアが閉まるのを確認して、倫太郎の腰に抱きつく。
「おかえりなさい」
「ただいま」
「ちょっとだけ久しぶり」
腕は腰にまわしたまま、心臓の音を聞くように
左胸にそっと左耳をあてる。
私がよく知ってる香りに包まれて、ふっと力が抜ける。
そんな私の頭を撫でる手は
優しくて安心する。
「なんでここいるの?」
「ご飯作ってた」
「治と一緒かと思った」
「なんで?」
「、家にいなかったから」
あぁ、なるほど。
それでさっきの電話はキレ気味だったのか。
「待ってるって言ったじゃん」
「そうでした。
………よっと」
私の膝の裏にすっと腕が伸びてきて
そのまま抱きかかえられるから、
さっきまで腰にあった腕は
倫太郎の首に巻きつけて
そのままベッドに降ろされて、上からキスが降ってくる。
「………ふっ
ねぇ、ご飯」
「後で食べる」
「えーーーー。ご飯炊きたてなのに」
「大丈夫、ちゃんと美味しいから。お腹空いてる?」
「そんなに」
「じゃあいいじゃん。
…………空いてても我慢してもらったけど」
「えーーー」
だけど私の言葉なんて聞き入れてもらえるはずはなくて。