第11章 ‘‘癒しの力”
「真鈴さぁぁぁぁん⁉︎ 大丈夫ですかぁぁぁぁ!!!?」
「うわあぁぁ⁉︎ ……あ、なんだ、ベポってイヤあぁぁぁ⁉︎…」
ベポの姿を見て真鈴は絶叫した。
その声を聞き、ローが飛んで戻ってきた。
「どうし…って、ベポ⁉︎」
「あ、キャプテン」
二人が見たベポの姿はー…
『何で血まみれな(の⁉︎)んだ⁉︎』
…おでこから血が流れ、顔が赤く染まっていた。
「とりあえず濡れタオル…っ‼︎」
真鈴はとりあえず血を拭おうと、たまたまあったタオルを洗面所で、水で濡らしに行った。
「ベポ、まさか…‼︎」
「ユースタス屋にやられました…不意突かれて…」
「…あんの野郎……‼︎」
ローが歯ぎしりした。
そして、外へ飛び出そうとした…が、ベポに止められた。
「大丈夫です、キャプテン‼︎ 」
「…俺のクルーが傷つけられて、黙っていられるか‼︎」
「キャ、キャプテン…」
ローの発言に、ジーンと感動するベポ。
「今すぐ奴を殺ってきてやる…だから手ェ離せ‼︎」
「大丈夫です‼︎ 仕返しはもうしてますっ‼︎」
「…………は?」
「ベポっ‼︎ タオル‼︎」
真鈴が濡れタオルを持って帰ってきた。
「あ。ありがと、真鈴さんって…何しようと?」
真鈴は一生懸命背伸びして、腕をベポの頭上に上げようとしている。
「傷口軽く拭うから…っ…けど、身長がぁ…」
「…しゃがみますよ? よいしょ」
「あ…ごめん、ありがと…」
傷口に力を軽く拭う。
「痛っ…」
「ごめん‼︎ …でも、もう痛くなくなるよ」
「え?」
「‼︎ お前っ…まさか‘‘力”、使」
「うん。…だってこんなに血が出ているんだもん」
「…そうだな」
「? ?? 」
ちなみにだが、ロー以外、ハートのクルー達は真鈴の正体を知らない。
ローが拾ってきた、医者の卵、一部ではローの女…と思っている。
「お前の能力、間近で見るのは初めてだな…」
「…見ても何も面白くないよ?」
「? ??? 真鈴さん? キャプテン?」
ベポの頭上にハテナマークが大量に発生している。
「ベポ…ジッとしててね……」
「?」
真鈴はベポの傷口に手を添えた。
そしてー…