第2章 ‘‘清者”
「…お前は、‘‘ポリューレ’’つっー島にいた。俺はたまたま、この島に停泊していたんだ。」
…時は数時間前。
ローはこの島の町をぶらついていた。
船出に必要なモノは全て調達し終えた。(主に部下達が。)
今は新しい医学書を買おうかと、島の本屋を探している最中だ。
その途中で事件が起こっていた。
…といっても、実際は事件が起きた場所の近くにいたのだが。
海兵達の話し声が聞こえてたのだ。
(チッ…やっぱりいやがる。海軍が出没する率が高いってのは本当だったようだな…。)
普段ならばローは、海賊なので海軍には出会いたくないのでさっさと逃げるが、この時は違った。
聞こえてくる海兵達の会話内容が、とても興味ある話だったからだ。
…ローは近くの建物に身を隠した。
そして、海兵達の話に耳をそばだてた。
「ほれ見ろ…やっぱりただ者じゃねェぜ、あの女…‼︎ 死にかけた奴を生き返してる…‼︎」
「マジかよ…‼︎ あ、もしかして、能力者⁉︎」
「…俺、噂で聞いたんだけどさ、あの女…多分そいつかも…」
「誰なんだ? その、噂の奴って。」
「…それがよ、あの噂のー…
…‘‘清者”かもしれねェぜ?」