第10章 ※シャボンディ諸島
…数分後。
船はシャボンディ諸島の港に到着した。
「さて…降りるぞ。」
「うん…」
船を降りた先に広場があった。
そこには、多くの人が様々なことをしていた。
バーベキューをしている家族がいたり、子供達がシャボンで遊んでいる。
「わぁ…結構人がいっぱい…!」
「…はぐれるなよ。」
「うん、分かってる‼︎」
「おいベポ、地図は?」
「えーとですね、コレです‼︎ 丁度この先に市場がありますよ‼︎」
「そうか。…じゃあお前らはー…」
ローが船員達に指示を出している間、真鈴はあちこちに浮かぶシャボンを触っていた。
(触っても割れないなんて…どうなってんの⁉︎)
かなり弾力性があり、プニプニしている。
プニプニプニプニプニプニ
「…わー♪」
だんだん楽しくなってきて、夢中でシャボンと戯れていた。
「…い、おい‼︎」
「ふにゃ‼︎」
あまりにも夢中になっていたので、ローの声に気がつかなかった。
「ご…ごめんなさい…! 気がつかなかった…」
「…どれだけ夢中だったんだよ…。話終わったから行くぞ。」
「はーい」
真鈴が夢中になっている間に話は終わり、船員達は各自様々な場所に散って行っていた。
真鈴とローも市場…ではなく、商店街に入っていった。
「「…。」」
(なんか…デートみたい、なーんてね…)
(はたから見りゃ…デートみたいだな…)
…同じことを思っているとは、お互いは知らなかったが。