第8章 眠れない
…数時間後。
ローとベポはぐっすり寝ているのに対し、真鈴は…
「……っ」
(眠れんっ‼︎ …というか、なんで2人共こっち向いて寝てるのよー‼︎)
現在の状態。
真鈴を挟んで左にローが、右にベポが、真鈴の方を向いて寝ていた。
要するに、現在、2人に見つめられている。
(こんなに見られちゃ、寝づらいよ…)
…真鈴はふと、視界に入った時計を見た。
…1時15分。
布団に入ってから軽く1時間は経っている。
(さすがに、もう寝ているよね…)
ベポの方を向いて、たまたま布団から出ていたその手にそっ、と触れた。
「…。」
「……zzz」
(…やっぱりか。)
何も反応せず、寝息を立てて、気持ち良さそうに寝ている。
「……キャプテ…ン」
「‼︎」
(起きてた⁉︎)
「…煮干し…ない……むにゃ…」
「…」
(……寝言、か。…てか、煮干しって…どんな夢みてんだか…くすっ)
そして次はローの様子を見ようとし、反対側を向いた……が。
「‼︎」
「⁉︎」
まだ起きていたようで、真鈴とバッチリ目が合ってしまった。