第7章 ローお風呂time
「う、うるせェ、お前らの気のせいだっ‼︎」
さっきよりも顔が赤くなっている。
「何すか、まさか、好みなんですか〜⁉︎」
「ヒューヒュー♡」
「黙れてめェら‼︎」
…その頃の真鈴はというと。
「……⁉︎」
…寒気を感じていた。
「…?」
(誰か噂してる…のかな…? …なーんて、絶対違う、冷えただけだな。…多分)
ヒューイ…
「⁉︎」
頭上から何かの鳴き声が聞こえた。
空を見上げると、そこには1羽のトンビが飛んでいた。
トンビは真鈴の上を通り越して、どこかへ飛んでいった。
「なんだ…鳥か。」
(そーいえば、家で飼っているインコはどうしているだろうか…エサちゃんと貰ってるかな…。て、いうか、私がいなくなったこと、家族とか友達とか分かってんのかな…)
…なんだか段々淋しくなってきた。
今は1人でいるからなおさらだ。
(…会いたいな……みんなに…。でも戻れないし…。海軍しか本当に知らないのかな、元の世界の帰り方…)
「…おい」
「⁉︎」
後ろから急に聞き覚えのある声が聞こえた。
ローだ。
「……ロー」
ローの姿を見た瞬間、さっきの淋しさが消えた。
代わりにほっこりとした気持ちが湧き起こった。
ローは風呂から出た直後のようで、髪がかなり濡れている。
「…どうした、思いつめたようなツラして。」
「‼︎」
顔に感情が出ていたようだ。
「な…何もない、大丈夫。」
「………そう、か」
じっ、と目を見つめられる。
「な、何?」
急に見つめられ、何故だか心臓が早く動きだした。
「…何かあったら言えよ。」
「‼︎」
ポン、と頭に手を乗せられ、撫でられた。
心臓が跳ね上がる。
(…なんか、心臓がドキドキする……)
「…俺に出来ることならしてやるから。」
「‼︎ …あ、ありがと…う……」
…心臓がバクバクなっている。
(ローって…見た感じ、怖そうだったけど、優しいな…)
「キャプテン…カッコ良さすぎですよ…」
「なっ…⁉︎ ベ、ベポ⁉︎ いつの間に…⁉︎」
物陰からひょこっとベポが覗きこんでいた。
「真鈴さんに話しかけた時からずっといました♡」
「……てめェ…」
「真鈴さん惚れちゃいますよねェ、こんなキャプテン見たら〜」
「惚っ⁉︎ 」