第6章 夜
「ふぅ…気持ちよかった〜」
(もうちょっとゆっくりしたかったけど…)
真鈴が風呂から上がり、身支度…をした。
ちなみに服はローのを借りた。
…サイズが合っておらず、ぶかぶかだ。
上のシャツだけでワンピースになっている。
(ちょっとぶかぶかだけど…まぁいっか。)
小部屋から出た。
「………なっ…‼︎⁉︎」
目の前に現れた光景は…
「あ、もう出たのですかー?」
…ベポが船員2人を締め上げている光景だった。
「ぎ…ギブギブ‼︎」
「痛ェェェェ‼︎ お、俺そうゆうつもりで来た訳じゃ…‼︎」
「入る時、キョロキョロしてたのに? 誰かいるか確認しているように見えたけど?」
「あ…」
「お〜し〜お〜き〜ィ♡」
※↑ベポです。
「ギャアアア‼︎」
「痛ェェェ‼︎」
ベポが器用に片手で、2人の船員の首根っこを掴み、締め上げている。
船員2人、宙吊り状態。
「……えと、あ、ありがと…ベポ」
いきなりの光景に戸惑いを隠せなかったが、とりあえず御礼を述べた。
「あーいえいえ‼︎ 別にどーった事じゃないですから‼︎」
「痛っ‼︎」
「ごふっ‼︎」
ベポは手を離し、船員2人を地べたに落とした。
そして、真鈴に向かって一礼し、
「それじゃー‼︎」
船員2人の服の首の後ろを掴み、外へ引きずっていった。
扉が閉まる。
「…。」
何も考えられずに、ただ立ち尽くす。
まだ濡れている髪から水が滴り落ちた。
「……私も外出るか…」
部屋の外に出た。
「わぁ…相変わらず綺麗…‼︎」
再び、満天の星空に見惚れた。
…数分後。
「…ふわぁ…」
(眠くなってきた…。ロー…どこにいるだろ…)
とりあえず、操縦室に行ってみるが、ローはいなかった。
「んー…いない、か。」
「真鈴ちゃん? 誰か探しているのか?」
「‼︎ …えっと…はい、ペンギン…さん?」
「合ってるよ。…もしかして、船長探してる?」
「う、うん…。どこいるか分かる?」
「船長なら、自分の部屋にいるんじゃねェかなぁ。」
「分かった‼︎ ありがと‼︎」
「おー」
ペンギンと別れ、ローの部屋に向かう。
「…。」
(真鈴ちゃん…船長の服着てる…。サイズ合ってないな…。…肩らへんはだけ過ぎだろ…っ)
ペンギンは自分の理性と地味に戦っていた…。